暑い夏に吹く、心地よく涼しい風。
女性の間で近年人気なのが、袋を意味する、サックにちなんだサック・ドレスというワンピーススタイル。ゆったりとしたシルエットの長い丈で、気軽で楽チン。ジャンルとしては、こちらで紹介した、カフタンドレスもその一つです。
暑いときは、ボタンを開けて風通しをよく。
このデザートドレスは、まさに砂漠の民の知恵を借りたサック・ドレスと言えるでしょう。
中東などの砂漠地帯でよく見られるのが、このデザートドレスのスタイル。高温で乾燥した地域で、快適に生きるための工夫が詰まっています。その知恵を、日本の暑い夏に合わせて拝借し、服一つひとつのデザインにしっかりと意志を込めました。
例えば、長袖、丈長なのは、強烈な日光から肌を守るため。
ラウンドしたポケット。実は、直線を縫うよりはるかに難しい。
たっぷりとした大ぶりなシルエットは、体と服の間を風が通るようにして、さらっとした着心地を楽しむため。
サイドの深いスリットは、しゃがむなどの足運びをスムーズに行うため。
優雅な曲線を描く、特徴的なカフス。
放湿性に長けたシルクを使った生地なので、多湿な日本でも肌と生地がベタッとつくのを防ぎます。
身体を綺麗に見せるように、後ろ身頃の裾は前より長め。
機能だけではなく、ファッションとしてのこだわりも随所に。
例えば、生地。微かにスエード加工を施し、タンブラー乾燥を加えることで、さらっと、ふっくりとした肌触りに。また、シルク特有の光沢を抑えることで、カジュアルな雰囲気を纏っています。
ギャザーが、シャツ全体のシルエットと背中周りを美しく。